皆さま、突然ですが『聖剣エクスカリバー』はご存知でしょうか?様々なファンタジー作品やゲームの中で“伝説の剣”として描かれ、その響きのカッコよさと“聖剣”という肩書きから、少年少女誰もが一度は憧れたアーティファクトです!
そんなエクスカリバーですが、かの有名なヨーロッパの創作物『アーサー王物語』の中で、主人公の少年アーサーが岩に刺さった剣を引き抜いた…というシーンがあまりにも有名ですね。
※ちなみに石から引き抜く以外に湖の乙女から受け取るなどのパターンも存在するようです。
「まあ創作の話だから何とでも言えるよね…」と思いきや、実はそんなエクスカリバーにはモデルとなったと噂される出来事があるんです。しかもその聖剣は実在し、今も岩に刺さっているといいます…!!
聖剣はどこに?
場所はイタリアのトスカーナ州シエーナ県キウズディーノ。人口2,000人にも満たない小さな村です。森と牧草地に囲まれた美しい風景の中に中世の建築物がいくつかあり、中でもかつてカトリック教会の修道院として使われ、今では廃墟となっている『サン・ガルガーノ修道院』は圧巻の迫力です!
伝説と自然の地…それだけでもワクワクしますが、今回の目的地は『モンテシエピ礼拝堂』。1185年、ロマネスク様式によって建てられた美しい円形礼拝堂です。
この礼拝堂の床には一部アクリルで覆われた箇所があるのですが、そこを覗くと見えるのが伝説の“ガルガーノの聖剣”!
漆黒の剣が固そうな岩に深く突き刺さった状態で展示されています。この光景が生まれた背景として語られる伝説とは…?
聖剣に宿る伝説とは?
シエナ地方の貴族の子息として生まれた勇敢な騎士『ガルガーノ・グイドッティ』は、落馬した際に大天使ミカエルから「物欲を捨てよ」という啓示を受けます。しかし彼は
「それは岩に剣を突き立てるくらい困難なことだ!」
と反発し、岩に剣を突き立てます。するとどうでしょう、その剣はまるでナイフがバターに突き刺さるように岩に飲み込まれました。
以来ガルガーノは神の言葉を信じ、剣を突き立てた場所に礼拝堂を建立。剣の持ち手を十字架に見立てて祈りの日々を過ごしました
偽物と疑われていたが…!?
この剣を盗もうとした者は腕を落とすといわれ、実際にオオカミに食いちぎられた夜盗の腕がミイラとして残っているとのこと…!
これらは長らく「アーサー王伝説を模倣したもの」として疑われていましたが、2001年の調査により剣と腕の両方ともが西暦1100~1200年頃のものだと判明したそうです!
さらに剣の下には謎の空洞があることもわかっているとか…!?
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以上が聖ガルガーノ伝説と呼ばれるものの概要です。
いや~…ロマンあふれる素晴らしいお話ですね!ちなみに画像検索するとわかりますが、キウズディーノはまるでファンタジーの世界から抜け出したような美しい風景や建築物であふれています♪
旅行先に選んでも良いかもしれませんね!^^
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